切れたヤモリの尻尾はどのくらいで再成長する?何度も再生する?

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ヤモリは切れた尻尾を再生するというのは耳にした事がありますよね。

ただ、何度も再生するのか?完全に元に戻るのか?

などは知らない方も多いかと思います。

そこでヤモリの尻尾について紹介させて頂きたいと思います。

ヤモリは自ら尻尾を切る?!

ヤモリは、敵に追い詰められた場合に、自身の足や尾を放棄する特異な行動、「自切」をします。

この「自切」は、「自分で尾を切る」という解釈になりがちですが、実際にはヤモリが意図的に行っているものではないのです。

敵から攻撃を受けた瞬間、反射的に起こる現象なのです。ヤモリの意志とは無関係に尾が切り離されます。 そして、なんと、切り離されたヤモリの尾は時間が経つと再生することができます。

ヤモリの尻尾は何度も復活する?

尻尾の再生が必要な場合、それが一ヵ月から数ヶ月かかることが一般的です。

しかしながら、尻尾が適切に完全に再生されるケースはほとんどなく、特に、尻尾の骨が完全に回復しきることは稀です。したがって、尻尾が切断される前の完全な状態には戻らない可能性があります。

また、再生された尻尾は見かけ上、少し違うことがあります。 新たに形成された尻尾は、より暗い色味を持ち、短く太い形状も特徴の一つです。

再生された尻尾が負傷した場合でも再形成されますが、必要な栄養が確保できない場合、再形成が果たされずに尻尾が切断された状態で留まることもあります。

特に警戒すべき点として、ヤモリの尻尾を無理やり切断して尻尾の再生を促そうとすると、再生が困難になる可能性があることに注意が必要です。だからといって、無計画に尻尾を切断する行為は控えてください。

ヤモリの尻尾には、負傷しても回復できる部分とそれ以外の部分が存在するようです。 生命体の体は驚くべきことでいっぱいですね。

ヤモリは何度も尻尾を自切する?

多くの人が尻尾が断ち切られた後に再生し、再度自切できると考えているかもしれませんが、それは誤解です。事実、自切は一度きりです。

これには、ヤモリの尻尾の特徴が重要な役割を果たしています。 ヤモリの尻尾は、多数の微細な骨で組み立てられています。

尻尾が生えている部分にある「脱離節」と呼ばれる個々の切断部が、尻尾が切れる際に一緒に取り除かれます。 新たに形成された骨には、この脱離節が存在しません。

したがって、ヤモリが自己切除できるのは生涯に一度だけという事実がここから理解できます。

ただし、脱離節が残っている尻尾部分があれば、もう一度脱落させることが可能です。しかしその確立は極めて低いでしょう。 さらに、再成長した尻尾が初めてのものとまったく同じに戻ることは少なく、通常は短くて変形した形状になることが多いのです。

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切れたヤモリの尻尾は再生すると元通りになる?

切れたヤモリの尾は再生しますが、以前の骨構造まで復元することは不可能です。なので、再生した尾はもとの尾よりも短いです。 それは、切られる前の尾には尾骨という完全に形成された骨があるからです。

しかし、尾が切れると、この尾骨も壊れてしまうのです。 尾骨が完全に再生されれば以前のように完全に戻るのでしょうが、骨を完璧に戻すことは難しく、新たな尾は軟骨で出来ます。

この結果、以前の尾よりも短くて太い、不完全な形になるのです。 壊れた尾骨が元となる尾がないため、新たな尾は短くなります。

また、軟骨から形成されるため、長い尾は安定性を欠き、支持することが難しく、結果として短い尾になるのです。

ヤモリ以外に尻尾を切るのは?

ヤモリとよく混合してしまいがちな、イモリ・トカゲも尻尾を切り再生する事ができます。ヤモリ・イモリ・トカゲは実は分類が違います。

ヤモリとトカゲは「は虫類」。イモリは「両生類」となっており、この分類の違いで再生方法にも違いが現れます。

トカゲの尻尾は完全に元通りになる?

「トカゲの尻尾切り」という言葉を聞いて、自分の尻尾を切り捨てる映像を思い浮かべる人も多いでしょう。しかしこれはすべてのトカゲが持つ性質ではありません。

一部のトカゲは尻尾を切らないし、さらに一部は尻尾を再成長させません。 尻尾が再生するイメージが一般的に広まっているのは、一般的なニホントカゲがその特徴を持っているからです。

尻尾を再生するトカゲの再生方法も、ヤモリと一緒で、新たに生える尻尾は、尾骨が再成形されるのではなく軟骨で構成されます。そのため、元の状態に完全に戻ることはありません。

イモリの尻尾は完全に再生する?

イモリという生物は自分で尻尾を切ることはありませんが、それが失われても全ての骨を包含して完全に修復する力を持っているんです。

ヤモリやトカゲとは比べ物にならないほど、その再生能力は進んでいます。 それは尻尾限定の事ではなく、体全体の約半分程度がなくなったとしても再形成可能なんです。

さらに驚くべきことに、網膜、脊髄、そして脳の一部までも再生することが可能という話です。 まさにイモリの再生力は他の生物とは一線を画す高度なものなんですね。

尻尾を切る海の生き物

海洋生物の中で、しっぽを自己切断することで広く知られているのはリュウグウノツカイです。 敵に襲撃される緊急事態の際に、他の生物と同様に自身の尻尾を切り離すことがあります。

しかしながら、もう一つの理由が存在します。 それは、エネルギー消費を節約するためです。 深海という厳しい環境で生存するため、時折栄養素が不十分になり、エネルギー消費をなるべく抑えるために自己切断することがあるようです。

ヤモリが尻尾を自切する理由は?

ヤモリが自己防衛のために自分の尻尾を自己切断するのは一般的な事実です。

彼らは感じる脅威に反応し、それが自分の身に危害を及ぼすと察知した時、無意識的にも反射的に尻尾を切断します

その仕組みは、その尾が簡単に切断できるように設計されているためです。脊椎には自切面という区分があり、この構造が切りやすさを可能にしています。

さらに、切り離された尻尾は約10分から最長で30分間、様々な動きを見せます。 一見、一定のリズムで動いているように見えますが、突然飛び跳ねたり、バク転さえしたりするため、その動きを予測するのは難しいです。その結果、捕食者がこの尻尾に注意を向けている間に、ヤモリは無事に逃げることができます。

それは、自身の保護のために、見せかけの捕物として尻尾を切り離すという特性を持っています。 こうした生存戦略は驚くべきものですね。

おそらく、子供の頃に、ヤモリの尻尾を軽くつかんだ時、その尻尾が切れてしまい、その結果ヤモリが逃げていったという経験をした人も少なからずいるかもしれません。

その時、自分の手にはヤモリの尻尾が残り、それがまさに見せかけの獲物になったのですね。 また、ヤモリが自分で尻尾を切る行為は危険を避けるためだけではなく、もう一つの理由があります。

ヤモリは逃げることに成功した後、切り離した尻尾のところに戻り、それを食べることがあります。 これは、尻尾に豊富に含まれるエネルギー源となる脂肪分を取り込むためとされています。 尻尾を再生させるためには、それなりに栄養分が必要なのでしょう。

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まとめ

ヤモリの尾の自己切断について紹介させて頂きました。 何度も尾が再生し、自己切断が可能だと信じている人もいるでしょうが、実際にはそのような事実は存在しないのです。

加えて、再生した尾は短くて少し形がかたよっており、ヤモリは生存に一苦労しています。 もしヤモリが家で見つかり、外に逃がそうと思ったら、優しく適切に放してあげてくださいね!