2011年にスタートしたコミュニケーションアプリ「LINE」は、その手軽さから世界中で人気を博してきました。かつては誰もが使っているかのような存在で、利用者は9000万人を超えるほどでした。
ところが最近、LINEを使わなくなる人が増えているという現象が起きていますが、一体なぜでしょうか？
この記事では、LINEから離れる理由と、それによって得られる利点や欠点を詳しく見ていきます。
若者たちの間で減少するlineの利用
近年の調査結果によると、特に若い世代の間でLINEを使う人が少なくなっているようです。10代の利用者は全体の約10%という低い割合で、若者たちの間でLINEを使わなくなる傾向があると指摘されています。
この背景には様々な要因がありそうですが、SNS上では次のような声が挙がっています。
LINEの通知が頻繁に来て、つい何度も確認してしまう。心理的に疲れることがある。
公式アカウントの通知がうるさい。
このように、通知に振り回されたり、返信に追われたりすることが、ストレスになることがあります。
また、若者たちがLINEを使わなくなったわけではなく、Instagramなどの他のプラットフォームをより頻繁に使っているという声もあります。親しい友人同士ではInstagramを使い、その他の連絡にはLINEを使うなど、使い分けをしているようです。
一方で、LINEが高齢者向けになってきているという見方もありますが、実際に利用者が減っているかははっきりしていません。ただ、様々なSNSが登場したことで、LINEの利用者が相対的に減っている可能性は考えられます。
なぜlineを辞める人が増えているのか
LINEを使わなくなる主な理由は以下の通りです。
・やりとりが長引き、時間を取られること。
・しつこい通知。
・「既読」のプレッシャー。
・人間関係のストレス。
・携帯を変えた時にアカウントを移行できないこと。
１つずつみていきましょう。
やりとりによる時間の浪費
LINEの魅力の一つは、リアルタイムでスムーズに会話ができる点です。しかし、そのために話が終わらず、やりとりが長引いてしまうことがあります。
対面での会話と違い、文字だけのやりとりでは終わりのタイミングが掴みにくく、一度始まると返信のペースを変えるのが難しいです。このため、LINEで多くの時間を費やしてしまい、それを無駄だと感じる人もいます。
頻繁なアラートによるストレス
LINEはメッセージが届くとすぐにアラートで知らせてくれる機能があり、これによって誰からの連絡か直ちに分かるのは非常に便利です。
しかし、多数の人々と繋がっている場合、このアラートが時には鬱陶しく感じられることもあります。特に多くの参加者がいるグループチャットでは、アラートが絶えず鳴り、関係のない会話にも気を取られがちです。
アラートを完全に切るわけにもいかず、この状況に困惑することもあり、結果としてLINEの使用をやめる人もいるようです。
「既読」表示による精神的負担
LINEの特徴の一つに、メッセージを開くと相手に「既読」と通知されるシステムがあります。この「既読スルー」が、精神的な重圧となることがあります。
メッセージの内容は読んで理解できても、すぐに返信しない選択をする人もいるため、これが相手に不安や疑問を抱かせることがあります。
特に親しい人からのメッセージでは、「既読なのに返信がないのはなぜ？」という疑問や不安を感じることがあります。
人間関係の悩みによるLINE離れ
LINEを通じたやり取りが人間関係の緊張を生むことがあります。特に「既読」や「未読」の表示が、返信がない時に不安や苛立ちを引き起こすことがあります。
さらに、自分がグループチャットに含まれていないことに気づいた時、「仲間はずれにされている？」と感じることもあります。
こうしたLINE経由での人間関係の問題が積み重なり、ストレスとなって最終的にLINEの利用をやめる人もいます。
機種変更でのアカウント移行問題
スマートフォンを新しくした時、LINEアカウントを新しい端末に移す必要がありますが、この手続きが上手く行かないことでLINEを止める人もいます。
正しい手順を踏まないと、過去のトーク履歴など大切なデータを失うリスクがあります。このような問題がきっかけで「もうLINEをやめよう」と考える人もいるようです。
日頃からLINEを必須としていない人にとっては、このようなトラブルがLINE使用を見直す契機になることもあります。
LINEを止めたらどんな良いことがある？
LINEの使用を中止すると得られる利益は様々です。
・自分の時間が増える
・人間関係のストレスが減る
・健全な生活スタイルが築ける
詳細について見ていきましょう。
自分だけの時間が手に入る
LINEを使わなくなると、これまでチャットに費やしていた時間を他のことに使えるようになります。
1日に1時間でも時間が作れれば、その時間を趣味や何か新しいことに挑戦するために使うことができます。
もしLINEを完全に辞めるのが難しければ、「特定の時間帯はLINEをチェックしない」といった制限を設けることも一つの方法です。
人間関係のプレッシャーが軽減
LINEをやめた友人は、「LINEをやめてから人間関係のストレスがなくなり、実際に会う約束をするときの楽しみが増えた」と話しています。
LINEをやめることで、既読無視やグループチャットのプレッシャーから解放され、不要な心配事が減りました。
実際に会うまでの期間、オンライン上でのやり取りを控えることで、会話がより充実し、友人との関係が新鮮なものになります。LINEから離れることで、対人関係を見直す良い機会となります。
健康的な日々を送れるように
多くの人が夜遅くまでLINEを利用したり、休日中ずっとLINEに没頭してしまうことがあります。LINEに多くの時間を割くと、生活パターンが乱れがちになります。
就寝前のスマートフォンの使用を控えることで、睡眠の質が向上します。LINEの利用を控えることで、夜更かしの誘因が減少し、より健康的な生活リズムを手に入れることができます。
LINEをやめるデメリット：アカウントは復活できる？
LINEアカウントを一度削除してしまうと、そのアカウントを再度使用することはできません。友人の連絡先や購入したスタンプなど、全てのデータが失われます。LINEをやめたいと考えたときは、次の点をよく考えてください。
・大切な友人の連絡先を他にも持っているか
・データやスタンプを失っても問題ないか
・アカウントを削除しても後悔しないか
これらを考慮する必要があるので注意してください。
LINEに疲れたときに試すべきこと
LINEに疲れを感じたら、いきなりアカウントを削除するのではなく、まずは以下のことを試してみてください。
・LINEの通知を全て切る
・LINEを開く時間を限定する
・友だちリストを見直す（必要ない人はブロックや削除する）
・一時的にLINEアプリをアンインストールする
これらの対策を取れば、アカウントを削除せずとも、一時的にLINEとの距離を置くことができます。この機会に、SNSとの健康的な距離感を見つけ出すことができるでしょう。
LINEの代わりになる人気SNSとは？
LINEを代替するSNSには、次のような選択肢があります。
・Instagramのダイレクトメッセージ機能
・Twitterのダイレクトメッセージ機能
・Discord
特に若者層では、InstagramやTwitterでの投稿が日常的で、これらのプラットフォームのダイレクトメッセージを使ってやり取りすることが一般的になっています。InstagramやTwitterを使えば、自分が興味を持つ内容だけに反応できる点が魅力的です。
さらに、最近では「Discord」というSNSが人気を集めています。もともとゲーム愛好者のために開発されたこのアプリは、ゲームプレイ中にチャットや通話ができる機能を提供します。LINEに似た機能を持ちながら、特に若者を中心にユーザー数を増やしています。
総括
本記事では、LINEをやめる際の理由や、それに伴う利点および欠点について説明しました。
主なやめる理由は以下の通りです。
・長引くやり取りによる時間の浪費
・頻繁な通知に伴うストレス
・「既読」や「未読」のステータスによる心理的な圧迫感
・人間関係におけるストレス
・携帯の機種変更時にアカウントを継承できない問題
LINEを止めた際の主な利点は、自分の時間が増えたり、人間関係におけるストレスが減ったり、健康的な生活リズムを手に入れられることです。
ただし、欠点としては、アカウントを一度削除すると復元ができなくなり、連絡先やデータ、購入したスタンプなどが失われる点があります。
LINEは非常に便利なコミュニケーションツールですが、それをやめた人々の経験を通じて、その煩わしさややめることによる様々なメリットが明らかになっています。完全にやめることが難しい場合でも、「休日はLINEを開かない」といった段階的な距離の置き方を試す価値はあるでしょう。